「出会いがなくって」というのは、シングルの使い飽きた台詞かもしれません。そんな出会いを提供してくれるのが結婚仲介業者です。お見合いは日本では古くから行われていましたし、今の若い世代でもそれほど抵抗がないように見受けられます。欧米社会でも、以前はお見合い結婚は特別な家柄でもない限りあまり一般的ではありませんでした。けれどもインターネットの普及に伴い、出会いサイトへの登録やパートナー募集の広告を出すことなど、一般的に行われるようになってきたようです。
もちろん国際お見合いの難しい点は、お見合い相手を写真やプロフィールなどで選んだ後、実際に会うために海外へ出向かないといけない、ということでしょう。国内でしたら、ある程度の時間をかけて何度か会ったりしながら考えられるのですが、海外となると、そう何度もデートのために飛行機に乗るわけにもいかないので、数日の間に決めてしまう、というのが実情のようです。何年も交際していても、相手の知らなかった面を結婚してから初めて知る、ということだってあるのですから、会った回数や知り合ってからの期間はそれほど重要ではないのかも知れません。けれども、基本的な条件が合っているのかどうかは、お見合いの前や後に文通やメールのやりとりなどで、できる限り確認してから結婚を決めるべきでしょう。いずれにしても、お互いに人生の伴侶として尊敬し合えるような相手、という観点で決断をするべきであって、家庭内の労働力、あるいはセックス相手といったような気持ちでは結婚をするべきではないでしょう。
国際結婚仲介業者は、国際結婚にまつわるビザや渡航などの手続き、また結婚が決まった場合に海外で行う結婚式の手配、とそのサービスは広範囲なものになります。料金もその分高額になりますので、業者選びは慎重にしたいものです。その際に留意しなければならないのが、相手方が仲介業者に支払う仲介料金です。全額、結婚までに相手が支払いを完了してれば問題ないのですが、借金を抱えたまま結婚する場合もあり、その借金は結局二人の借金となってしまいます。リーズナブルな料金設定をしている良心的な業者を見極めることが重要なのは言うまでもありませんが、業者によっては、結婚後の夫婦のカウンセリングや、離婚となった場合の再お見合いの保障など、特色のあるサービスを提供しているところもありますので、そのようなことも念頭に入れて選ぶ必要があるようです。
現在、国際結婚の仲介業者というと、日本人男性と中国人女性との間のお見合いを専門にしている業者が圧倒的に多いのですが、東京や大阪を中心としたエグゼクティブ対象のものもあり、こういったところは欧米系の男性との結婚を希望する日本人女性たちが多く登録しているようです。
国際結婚に限らず男と女が惹かれ合う理由は様々で、当の本人たちも自覚していないということもあるのですが、経済力、容姿、学歴、性格、といった要素の他に国際結婚では「異質であること」も大きな魅力とみなされるように思われます。違う文化に育った二人は、お互いに日常生活を観察し合うだけでも驚きの連続かもしれません。その違いを好意的に受け取れるなら、その違いこそが相手のかけがえのない魅力になるのです。
そういった人間関係を楽しい、豊かだ、と思えるからこそ、異国の相手とお見合いを選択できるのだと思います。もしも、相手が背負う文化を否定して、力ずくに自分の文化に従わせようと考えているのだとしたら、その人は国際結婚では幸せになれないでしょう。